「広辞苑先生『語源をさぐる』」①


先日塩釜市民図書館から表記の本を借りてきた。借りる時は手に取りパラパラとめくって“フムフム面白そうだ”と思って借りたのだが家に帰るとビックリ。前に借りていた本が山積みになっている。図書館の本の貸出期間は2週間である。この本はとても読めそうにないと呟いた。私のこの様なケースは稀ではなく、頻繁にあることで時には家に2週間泊まって戴いてそのまま帰って貰う時もある。しかし何故かこの本に興味がそそられたので手つかずに返すのは惜しかった。せめて前半の数頁は読んで返却しようと思い特に時間を割いて手に取った。
この本は言語学者の新村出(しんむらいずる)が1951年(昭和26年)に初刊した「語源をさぐる(1)〈岡書院〉」の本をベースとして新しく装丁して2018年(平成30年)3月に発刊した本である。従って昭和前期に使われていた漢字や熟語が結構多く使われている。幸い難読の漢字にはカナが振ってあるので読めはするのだが、如何せん意味が分からない。1945年(昭和20年)生まれの私でそうだ。そんなこんなで序文から引っかかってしまった。意味の分からない言い回しや、あやふやな漢字や熟語を一語一語調べたり出所来歴を調べたりして一向に進まない。数頁どころか序文から前に進まない。この中でも成るほどというか面白いというか私の相づちの打てる話があったので以下備忘録代わりに記しておく。(前置きが長くなってしまった)

新村出は、この語源説は新井白石の「東雅(とうが)」に負った処が多いという。その「東雅」に次のようなことが書いてある。
『(白石は)人と話をするにつけ煙管をとれば“煙管とはいずれの代に誰が初めて制したのか。”扇をとれば“この扇というものは、唐にては何れの代に誰が初めて制したのか。”“吾国にては何れの代に誰が初めたり、というようにその物々に従いて出所来歴故事までも面白く話せられたりとなん、博物強記の君子成ること想いやられたり。”とある。

また新村出は、「バカと罵られると、そのバカの語源に着想し、散歩が好きだとサンポの出典を調べる方に気が向く。」と言っている。これは俎上に上った語彙を徹底して解析しなければ気が済まない性格であろう。これは物質は何で出来ているかに疑問を持つ科学者と同様、化合物から分子へ、分子から原子へ、原子から陽子へ、陽子から原子核へと掘り下げて行き、疑問の湧出は留まるところを知らない。新井白石も新村出も似た性格と言えよう。
私はと言えば読んでいる本などに使われている漢字や熟語、言い回しなど分からない言葉に出会うと読書そっちのけで疑問を調べなければ気が済まない。多少はこの調査癖傾向があるかもしれない。いい面もあるのだが自分ではどちらかというと疲れる損な性格だと思っている。
2018年5月19日 直 晴児


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